「電池が入っているかどうかを、契約書に書くことになる」
この話、まだ国の政省令は出ていません。 けれど、動き出しているのは事実です。
今わかっていることと、まだ決まっていないことを、分けて書きます。
結論
- 国は「委託契約における電池の含有の有無を明確にする仕組み」を検討中
- あわせて「他の廃棄物と区分した収集運搬・保管基準」も検討中
- どちらもまだ政省令は出ていない
- ただし東京都は、モデル委託契約書に電池の条項をすでに追加した
- だから「国より先に、取引先から求められる」ことが起こりうる

決まっていること
環境省の資料に、こう書かれています。
産業廃棄物の委託契約におけるリチウムイオン電池等の含有の有無を明確にするための仕組みや、他の廃棄物等と区分した収集運搬や保管基準等の検討
2つあります。
① 契約書に、電池が入っているかを書く
今の委託契約書には、「混合廃棄物」としか書かれていないことが多いです。その中に電池が入っているかどうかは、書く欄がありません。
ここを明確にする仕組みを作る、ということです。
② 収集運搬と保管で、電池を他と分ける基準を作る
今は、電池を分けて運ぶ・分けて保管することについて、法令上の明確な基準がありません。 あるのは一般的な保管基準と、各社の運用です。
ここに基準を置く、ということです。
まだ決まっていないこと
条文も、施行日も、出ていません。
だから、
- いつからか … 分かりません
- 何をどう書くのか … 分かりません
- どの程度まで分けるのか … 分かりません
「来年から契約書が変わります」と断言している情報があれば、それは先走りです。 今の段階では、方向が示されているだけです。

東京都が先に動きました
ただし、自治体はもう動いています。
東京都が、産業廃棄物処理委託契約書のモデル契約書に、リチウムイオン電池に関する条項を追加しました。
これが何を意味するかというと、
国の省令を待たずに、取引先から求められる可能性があるということです。
東京都のモデル契約書は、都内の排出事業者が広く使っています。 大きい会社ほど、自治体のモデルをベースに自社の契約書を作ります。
つまり、
- 都内に現場がある
- 排出事業者が東京都のモデルを使っている
この場合、国の改正より先に、電池の条項が入った契約書が回ってきます。
関西でも、取引先の本社が東京にあれば同じことが起こりえます。
今やっておくと楽なこと
法令がまだなので、「やらなければならないこと」はありません。 ただし、後から効いてくる準備はあります。
① 電池を分けて扱う運用を、先に作る
区分基準が来たときに、ゼロから作るのと、すでにやっているのとでは全然違います。 電池の保管と受け入れ先の確保は、今からでもできます。
② 取扱品目に電池が入っているか確認する
契約書に「電池あり」と書かれたとき、こちらの許可の範囲に入っていなければ受けられません。 ここは変更許可の話になります。
③ 聞かれたときの答えを決めておく
「電池って契約書に書くんですよね?」と聞かれたときに、
「国の基準はまだですが、東京都はモデル契約書に条項を入れています。御社の契約書がどちらをベースにしているか次第です」
と答えられると、話が早いです。

現場ではこうなっている
契約書の文言より先に、現場が動いています。
実際には、契約書に何も書かれていなくても、
- 「電池は別の箱に入れておいてください」
- 「これは今回は持っていけません」
というやり取りが、すでに毎日起きています。法令は、そのあとから追いついてくる形です。
だから、契約書の改正を待つ必要はありません。 現場で分けられているなら、それが先行しているだけです。
<!– 現場メモ用:取引先との契約書のやり取り、電池の扱いで揉めた例があればここへ –>
まとめ
- 国は契約書への含有有無の明記と区分基準を検討中。まだ政省令は出ていない
- 東京都はモデル契約書に電池の条項を追加済み
- だから国より先に、取引先から求められることがある
- 今やるなら、分けて扱う運用と取扱品目の確認
- 「来年から変わります」はまだ言えない
改正全体の日付は2026年から2027年にかけて変わることに、契約書そのものの中身は委託契約書に必ず書く項目にまとめています。
※本記事は公表資料をもとに整理したものです。条文・施行日はまだ示されていません。 モデル契約書の内容は自治体の公表資料をご確認ください。実際の対応は所管の窓口にご相談ください。
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