「太陽光パネルには有害物質が入っている」と言われます。
半分正しく、半分間違いです。 入っている製品も、ほとんど入っていない製品もあります。だから現場では型番が要る。
結論
- 有害物質の有無はメーカーと製品による
- 代表的なのは鉛・セレン・カドミウム・アンチモン
- すべてのパネルに入っているわけではない
- 判断には型番が要る。撤去時に控える
- 分からないまま運ぶと、受け入れ先で止まる
何が入っている可能性があるか
| 物質 | どこに |
|---|---|
| 鉛 | はんだ。多くの結晶シリコン系に使われてきた |
| セレン | CIS系と呼ばれる種類のパネル |
| カドミウム | CdTe系と呼ばれる種類のパネル |
| アンチモン | カバーガラスに含まれることがある |
種類によってまったく違うというのが要点です。「太陽光パネル」とひとくくりにできません。
日本で設置されている多くは結晶シリコン系とされますが、現場に行ってみないと分かりません。

だから型番を控える
撤去の現場でやっておくべきことは、ひとつです。
パネルの裏のラベルを写真に撮る。
メーカー名と型番が書いてあります。これがあれば、
- メーカーに成分を問い合わせられる
- 処分場に「この型番は受けられますか」と聞ける
- 割れて分からなくなる前に記録が残る
運ぶときの実務で書いた通り、割れると判別できなくなります。割れる前に撮る。 これだけです。

現場ではこうなっている
古いパネルほど情報が出てきません。
- ラベルが日焼けして読めない
- メーカーが撤退している
- 輸入品で問い合わせ先が分からない
こういうときは、処分場に実物の写真を見せて判断してもらうのが早い。形状と構造で、ある程度は見分けがつきます。
そして、「有害物質が入っているかもしれない」という前提で扱うのが安全です。
- 割らない
- 破片を荷台に残さない
- 素手で触らない(発電し続けている問題もある)
分からないものは、危険な側に寄せて扱う。 これはWDSの考え方と同じです。
<!– 現場メモ用:パネルの型番や受け入れで困った話があればここへ –>
排出事業者に聞いておくこと
- いつ設置したものか(年代でおおよその種類が分かる)
- メーカーと型番(ラベルの写真でよい)
- 枚数
- 割れているものがあるか
4つ聞けば、受け入れ先に相談できます。当日に「何枚あるか分からない」という状態だと、見積も容器も段取りできません。

まとめ
- 有害物質の有無は製品による。全部に入っているわけではない
- 鉛・セレン・カドミウム・アンチモン。種類でまったく違う
- 判断には型番。撤去時にラベルを撮っておく
- 割れると分からなくなる。割る前に記録する
- 分からないものは危険な側に寄せて扱う
廃棄の時期と準備については太陽光パネルの大量廃棄はいつ来るのか、運搬時の危険は運ぶときの実務にまとめています。
※含有物質は製品により異なります。実際の判断はメーカーおよび処分先にご確認ください。
NEXT
次に読むなら
- 太陽光パネルの大量廃棄はいつ来るのか|今から準備しておくこと
ピークは2030年代。まだ先の話に見えますが、撤去の仕事はすでに動き始めています。何が起きるか、今のうちに何を押さえておくかを整理します。
- 太陽光パネルを運ぶときの実務|割れたパネルは発電し続けている
光が当たっている限り、パネルは発電を続けます。割れていても、裏返っていても同じです。この品目だけの危険と、現場での扱い方をまとめます。
- 太陽光パネルの廃棄費用は積み立てられている|交渉で効く知識
2022年から、売電収入から廃棄費用が天引きされています。発電事業者本人が知らないことも多く、知っていると話が変わります。
許可の更新期限、把握していますか
産業廃棄物の許可は5年で切れます。更新申請の受付は期限の3か月前からのことが多く、窓口が予約制の自治体では直前だと2〜3週間先まで埋まっています。
許可証の有効年月日を入れるだけで、いつ動き始めればいいかが分かります。入力した内容はどこにも送信されません。
現場へ行く前に、その1件の利益が分かります
住所と廃棄物を入れると、燃料・高速・車両費・人件費・処分費を引いた手元に残る額を計算します。いくらで見積もればいいかも出ます。

