太陽光パネルの廃棄費用は積み立てられている|交渉で効く知識

経営

太陽光パネルの撤去で「予算がないから安くしてほしい」と言われることがあります。

実は、お金が用意されている可能性があります。 ただし、発電事業者本人が知らないことがある。

結論

  • 2022年7月から、廃棄費用を前もって積み立てる制度が動いている
  • 対象は、一定規模以上の事業用太陽光発電(FIT/FIP認定を受けたもの)
  • 売電収入から差し引かれて、外部に積み立てられる
  • つまり、撤去のときには資金がある可能性がある
  • この制度を知っているかどうかで、交渉が変わる

なぜこの制度ができたのか

理由は単純です。「あとで払えません」を防ぐためです。

太陽光発電は、20〜30年経ってから廃棄が来ます。そのとき事業者が残っているとは限らない。残っていても、費用を用意しているとは限らない。

撤去費用がないと、パネルはそのまま放置されます。 それを防ぐために、売電で儲かっているうちに、強制的に積み立てさせる仕組みになりました。

大量廃棄がいつ来るのかで書いた2030年代の問題に対する、国の側の準備です。

お金は用意されているかもしれない

どういう仕組みか

おおまかにはこうです。

  • 対象は10kW以上の事業用(FIT/FIP認定を受けたもの)
  • 調達期間・交付期間の終了前の一定期間に積み立てる
  • 売電収入から差し引かれる形(源泉徴収のようなイメージ)
  • 積み立てたお金は外部に保管される
  • 廃棄が確実に行われることを確認したうえで取り戻せる

細かい条件や金額は制度の規定によるので、実際の案件では最新の制度内容をご確認ください。

「あとで払えません」を防ぐため

知っていると何が変わるか

値段の話をするときの前提が変わります。

「予算がない」と言われたとき、

「積立制度で費用が確保されている可能性があります。確認されましたか」

と聞けます。本当に積み立てられていれば、予算はあることになります。

そして重要なのは、発電事業者本人が知らないことがあるという点です。制度の開始が2022年で、まだ新しい。売電収入から自動的に引かれているので、引かれていること自体に気づいていないこともあります。

教えてあげられる立場になる。 これは価格交渉以上に効きます。

現場ではこうなっている

撤去の相談は、だいたい突然来ます。

  • パネルが破損した
  • 事業をやめることになった
  • 土地を売ることになった

このとき聞かれるのが「いくらかかりますか」です。そして次に「そんなにかかるんですか」。

ここで処分費の価格差の話と同じ構造になります。安い見積を出す業者が現れ、そちらへ流れ、最終的に適正に処理されない。

積立制度の話ができると、「安くする」以外の解決策が出せます。これは運搬業者にとって大きな武器です。

<!– 現場メモ用:撤去の相談を受けた話、費用の話で詰まった経験があればここへ –>

「安くする」以外の解決策

注意しておくこと

  • すべての設備が対象ではありません(規模と認定の種類で決まる)
  • 積立が始まる時期が決まっているので、まだ積まれていない設備もある
  • 取り戻すには廃棄が確実に行われることの確認が要る
  • 制度の詳細は改正されることがある

だから、「必ずお金があります」とは言えません。「確認する価値があります」という伝え方が正確です。

まとめ

  • 2022年7月から廃棄費用の積立制度が動いている
  • 対象は一定規模以上の事業用太陽光。売電収入から天引きされる
  • 撤去のときには資金がある可能性がある
  • 発電事業者が知らないことがある。教えられる立場になれる
  • ただし全設備が対象ではない。「確認する価値がある」と伝える

パネルの廃棄全体は太陽光パネルの大量廃棄はいつ来るのか、運搬時の危険は運ぶときの実務にまとめています。

※制度の内容・対象・金額は改正されることがあります。実際の案件では最新の制度をご確認ください。

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