その1件、手元にいくら残っていますか|売上ではなく利益で見る

経営

月の売上は分かります。けれど、「今日運んだあの1件で、いくら残ったか」は、意外と誰も答えられません。

分からないまま値引きすると、赤字の仕事を増やすだけになります。

結論

  • 売上から引くのは5つ。燃料・高速・車両費・人件費・処分費
  • このうち車両費と人件費が抜けやすい
  • 1件あたりで出さないと、どの仕事が足を引っ張っているか分からない
  • 原価を持っていない値引きは、赤字を増やすだけ

引くもの5つ

① 燃料費
距離×燃費×単価。分かりやすいので、たいていここは計算されています。

② 高速料金
実額は経路で変わります。少なめに見積もらないこと。 多めに見ておいて実際が安いぶんには困りません。逆は困ります。

③ 車両費
ここが抜けます。 車検、保険、タイヤ、修理、減価償却。「もう払った金」なので、1件ごとに乗せる発想になりにくい。

実務的には、1台1日あたりの固定費を1つ決めて、それを時間で按分するのが現実的です。全項目を埋められる会社はほとんどありません。

④ 人件費
運転時間だけでなく、積込み・荷下ろし・待ち時間を含めて数える。現場で待たされた1時間も人件費です。

⑤ 処分費
品目と量で決まります。混ざると高くなるので、分別の度合いでも変わります。

売上から引くのは5つ

なぜ1件ごとに出すのか

月単位の数字では、どの仕事が足を引っ張っているか分かりません。

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全体では黒字
├ A社のルート … しっかり残っている
├ B社のルート … トントン
└ C社のルート … 実は赤字 ← これが見えない
“`

C社の仕事を増やすほど苦しくなるのに、全体が黒字なので気づけません。

1件ごと、ルートごとに出して初めて、「この仕事は受けるべきか」が判断できます。

現場ではこうなっている

値引きの判断が、その場で求められます。

「もう少し安くならないか」と言われたとき、いくらまでなら残るのかが分かっていないと、感覚で答えることになります。

そして、間で削られるのは運賃です。処分費は下がらない、燃料も下がらない。削れるのは自分の取り分だけ。

だから、行く前に計算しておく。これが唯一の対策です。現場で電卓を叩く時間はありません。

<!– 現場メモ用:値決めで迷った場面、あとから赤字だと気づいた仕事があればここへ –>

月単位では赤字が見えない

行く前に計算する

そのために作ったのが現場利益シミュレーターです。

  • 住所を入れるとルートと距離が出る
  • 燃料・高速・車両費・人件費・処分費を引いて、手元に残る額が出る
  • 希望の利益率から、提案価格を逆算できる

現場で「いくらですか」と聞かれたときに、その場で答えられることが目的です。

高速料金は実際より少なく出さない設計にしています。概算は多めに、正確な額は手入力で上書きできるようにしてある。安く見積もって後で足りなくなるのが、いちばん困るからです。

新規で許可を取ろうとしている人へ

この記事は、すでに許可を持っている業者向けに書いています。ただ、これから始める人にも同じことが言えます。

「産廃は儲かる」と言われます。需要は確かに安定しています。 ただし、

  • 許可が要る(取得に時間と費用がかかる)
  • 車両と人が要る
  • 処分費と運賃の間で、取り分が決まる

つまり、需要があることと、利益が残ることは別の話です。始める前に、1件あたりの数字を作ってみてください。それができないなら、始めてからも同じです。

削れるのは自分の取り分だけ

まとめ

  • 引くのは燃料・高速・車両費・人件費・処分費の5つ
  • 抜けやすいのは車両費と人件費
  • 月単位では、赤字の仕事が見えない
  • 削れるのは自分の取り分だけ。だから先に計算する
  • 行く前に計算する。現場で電卓を叩く時間はない

※費用の構造は事業者により異なります。実際の判断はご自身の数字で行ってください。

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許可の更新期限、把握していますか

産業廃棄物の許可は5年で切れます。更新申請の受付は期限の3か月前からのことが多く、窓口が予約制の自治体では直前だと2〜3週間先まで埋まっています。

許可証の有効年月日を入れるだけで、いつ動き始めればいいかが分かります。入力した内容はどこにも送信されません。

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現場へ行く前に、その1件の利益が分かります

住所と廃棄物を入れると、燃料・高速・車両費・人件費・処分費を引いた手元に残る額を計算します。いくらで見積もればいいかも出ます。

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